特殊音楽の世界2 「特殊楽器」

今回は特殊な楽器とその奏者をご紹介します。
まずこの動画を。

ビョークの家(!)での内橋和久氏のライヴ。使っている楽器はダクソフォンという故ハンス・ライヒェル氏が考案した楽器です。
美しくデザインされた木片とマイクボックスになっているスタンドによるこの楽器、音程も出せるし形が違うダクソフォンを使えば音色も違います。
叩いたり弓で弾いたりすることでまるで人の声のような音も出せます。
事実ハンスはダクソフォンだけでのオペラ・アルバムを2枚リリースしています。ハンスのサイトではいろんなダクソフォンの音が実際に楽しめるますので一度見て観てください。
http://www.daxo.de

内橋氏もダクソフォンだけによるソロ・アルバムをリリース、各地でダクソフォン・ワークショップも開催してるので興味のある方は調べてぜひ体験して下さい。
内橋和久のサイトはこちら。
http://www.innocentrecord.com/kazuhisa_uchihashi/HOME.html

次は故ミッシェル・ヴァイスヴィッツ。オランダの電子音楽、電子楽器の自主研究施設STEIMの所長でもあった彼の音楽がこれ。

(アンオフィシャルですけど再発される見込みもないのでリンク貼ります。)
78年にこんなぶっ飛んだアルバム出してました。

 

このアルバムはCrackleboxという彼が開発した楽器で作られてます。

こんなちっちゃな発振器なんです。これ、通販もやってますので興味のある方は調べてください。
STEIMのディレクターでもあったDJ sniff氏から聞いた話。スタッフが何年もかけて開発した新型シンセを所長であるヴァイスヴィッツに持っていくと電源を入れる前に床に叩きつけて「これで音が出ないようならツァーでは使えないのでNGだ」と言ったそうです。カッコいいですよね。

彼はthe Handsという楽器も開発してます。

しかし彼の死後これを使ってる人を知らないんですよね。誰かご存知の方がいたら教えてください。

特殊楽器といえばやはりハリー・パーチ。
彼の作った楽器の写真がこちら。

彼が作った微分音階の曲を演奏するために自分で作った楽器なんですが、そんな小難しいことよりもまずどの楽器も見た目がかっこいい。ゴミ捨て場から材料を拾ってきて自分で改良したりしてたそうですが線路の枕木の5倍くらいの大きさのマリンバとか見てるだけでも楽しいです。

この楽器を使ってポール・サイモンがニュー・アルバムを出してます。
パーチの楽器は微分音階などの難しいこと抜きでもとにかく音が美しいです。その楽器の音の美しさを生かしたとてもいいヴォーカル・アルバムになってます。

 

家具デザイナーとして有名なハリー・ベルトイアの楽器のことを書くスペースがなくなりました。
ジャケ写真だけ載せときます。彼の前にある正体不明のものが楽器です。とても美しい音がします。

特殊楽器、まだまだありますがスペースもないのでまたの機会に