【外の号外 2】
(主に関西の皆様)はじめまして、京都・左京区のライブハウス「外」のスタッフの植松です。東京のHEADZというレーベルでA&Rとして空間現代やgoatなどを担当しています。HEADZの仕事は継続しつつ、今は空間現代と共に京都に移住して「外」を彼らと一緒に運営しています。「外」では主に音響とブッキングを担当しています。
今回は空間現代が欧州ツアー遠征に出ていたため、私が執筆させていただきます。
《イベント・レポート》

12/17に「外」で《Torus》という企画を開催しました。
空間現代はヒップホップユニットMoe and ghostsやラッパーのECDさんとのコラボ作品をリリースしたり、remix集にOMSBのリミックスを収録していることからもご存知の方もいるかもしれませんが彼らはヒップホップのリスナーでもあります。僕もメンバーもかねてから外でヒップホップの企画を開催したいという欲求をあたためていました。そんな折、これまでにも「外」で何度も良企画を考えてくれているシュウトくん(odd eyes)とMadeggくんから、GOODMOODGOKUと荒井優作の作品『色』がよかったので、外でやりませんかと話をうけました。GOODMOODGOKUは、Goku Greenという名義で元々活動していて、2012年にBLACK SWANという、かつてP-VINEでMSCやSCARSや韻踏合組合を手がけた故・佐藤将氏が立ち上げたレーベルから、佐藤氏がその才能を見出し、当時若干16歳という年齢でデビューした天才です。荒井優作は、今や雑誌の表紙を飾るくらい人気のTHE OTOGIBANASHI’Sが世に出るきっかけになった楽曲「Pool」のトラックを製作した人物です(当時17歳)。荒井くんは一昨年に「新仲間」というユニットで外に出演してもらっているつながりもあり、外でのヒップホップ初めによいのではと。また、普段企画を考えていると、どうしてもリスペクトしている先達の方々に出演をお願いしがちで、こういったフレッシュな若い子たちに出てもらえるのはとても嬉しいことです。
前置きが長くなってしまいましたが、イベントには企画を考えてくれたシュウトくんのバンドodd eyesと、MadeggくんがKazumichi Komatsu名義で、さらにDJで東京からpooteeさんが出演してくださいました。
odd eyesは新作アルバムのレコーディングを終えて、リリースを控えていることもあり、ライブが更に良くなっていました。新作は3月発売とのこと、これは必買なのではないでしょうか。Kazumichi Komatsuは、最近どんどん音がワルくなってて(音質という意味ではなく、不良的な意味で)、ダーティなんだけど繊細さも両立している音響的爆音ノイズで最高でした。荒井優作はYouTubeからの音をサンプリングしたり、オブスキュアなライブで凄く新鮮でした。これが新しい感性か!

GOODMOODGOKUはGoku Greenから改名して、元々あったチルさが更に100倍くらい増加していて、めちゃくちゃ心地よかったです。人生で初めて京都に来たそうで、京都をかなり気に入ってくれたみたいでよかった。ライブの最後には新曲も披露してくれました。
そんなハードコアからノイズからチルなヒップホップまで広範なライブをpooteeさんのDJが完璧に繋ぎ止めてくれて最高のイベントになりました。DJ最高でした。MVP。
「外」は客観的に見ても楽しくて刺激のあるイベントをやっているつもりです。今まで来たことのない人もぜひ一度遊びにきてみてください。音楽とまじめに向き合ったり、楽しく音に揺れたり。冬は寒いしちょっと遠いけど京都市内各地からバス一本で来れるしバス停からは徒歩30秒。好奇心のあるかたは騙されたと思ってぜひ。
《イベントスケジュール》
次回の「外」は、12/27(水)
山本精一さんと空間現代のツーマン、山本さんは何を演るかは不明です。
先日紫明会館でみた山本さんのギターソロはミニアンプを6台くらい使用し円形に配置してのライブでとても素晴らしかったです。
空間現代は欧州ツアーで得た手応えを持ち帰ってくれるはず。
この日は年内最後の「外」営業日です。ライブ終演後に空間現代とスタッフによるDJも予定、忘年にぜひお越しください。
http://soto-kyoto.jp/event/171227/
そして年明けの「外」は、1/12(金)
Black Smokerから1stアルバムをリリースしたばかりのテンテンコと伊東篤宏によるデュオ「ZVIZMO(ズビズモ)」です。テンテンコのインダストリアルな感性と伊東さんの明滅する爆音オプトロンの相性は抜群。「外」は狭いスペースなので、至近距離でのフリッカー体験はホントにやばいです。こればかりはぜひ現場で体験してみてください。ご予約お早めに。
http://soto-kyoto.jp/event/180112/
植松(外/HEADZ)