カレー屋店主の辛い呟き Vol.7 「GWのはなし -江口寿史とAugust Greeneー 」

カレー屋店主の辛い呟き Vol.7

「GWのはなし -江口寿史とAugust Greeneー 」

 

大阪・上本町のカレー屋兼飲み屋店主の”ふぁにあ”と申します。

あいも変わらずな毎日でございます。

まぁ。あいも変わらずっても、いろいろとあるわけで。

 

例えばこのあいだ。

某アイドルグループの映像を、何たらプライム的なやつで見ていたら、

通信状態が悪いのか突然ブラックアウト。

黒いテレビ画面に映るおっさん(オレね)のニヤニヤ顔を見たときの何とも言えない絶望。

すべてを放りだして逃げ出したくなるこの感じ。

まぁ生きてりゃいろいろありますよ。

 

と、関係ない感じでだらだら書き出しておりますが、今回もお付き合いくださいね。

って、なんの話だよ。

 

さてさて、ウチのお店はカレンダーで赤の日が休みってことで、何しよか?と思ってたGWの話です。

敬愛する漫画家さんで、画伯の江口寿史先生の最新画集「STEP」を購入して、

一見した瞬間に感じた強烈な熱量。

 

一発でKOされ、気がつけば金沢21世紀美術館で開催されていた

江口寿史先生の「彼女展」に向かっておりました。

これ↓

音楽好きの先生は、今でもふらりと吉祥寺や下北沢のライブハウスに足を運ぶそうで

いろんなアーティストさんジャケットなんかで見たことがある方もいるかもですね。

 

初期作品の「すすめ!!パイレーツ」の原画から、さまざまな「彼女」が

250点以上ずらり並んだ会場。一点一点じっくりと鑑賞して外に出た時には、

何か江口先生の熱にやられてクラクラしておりました。

憧れを圧倒的な画力をもって、とことんまでPOPに純化した作品達。

 

最上質なPOPミュージックに共通するような凄みをビシビシ感じましたよ。

 

金沢の展覧会はもう終わりだけど、またこんな機会があれば必見かと。

てか、大阪で開催できないのかな?だれかお金出さないですかw

頑張って形にしますから。

 

そして、その小旅行は高岡に。見逃していた「THEドラえもん展」が高岡で。

なんて、素敵なタイミング!

コチラはさまざまなアーティストが「あなたのドラえもん」を発表する的なもの。

どの作品も興味深くて、見入るものもたくさんあったけど何ていうか、意外とサラッと見れちゃいました。たぶん各アーティストさん達の作家性?みたいなものを、もっと知ってたら

更に楽しめたかもしれませんネ。でも、ドラえもんっていう誰でも知ってる素材を

有名な現代アーティストが料理する機会があって、それをまとめて見れるってお得とゆーか

夢のある話。大人になったしずかちゃん美少女でした!

そして、高岡といえば、藤子・F・不二雄先生のふるさと。

帰りに立ち寄った”藤子・F・不二雄ふるさとギャラリー”の展示も良かったです。

好きなアーティストさん達が育った町の空気を感じてみると、

やはり作品に反映されてるような気がして、また新たな発見が生まれたりとか。

そんなテーマの展示もあったし。

好きなアーティストさんの生まれ故郷の展示館や記念館めぐり、個人的にはツボだったりします。

 

興味があるかたもない方も、FUJIROCKの帰りとか?

関西方面のかたは足を伸ばしてみると楽しいかもですネ!

ドラえもんはみんな知ってるでしょ!

 

で、そんなGWの小旅行中。

ずっとイヤホンから鳴ってたのが“August Greene”のアルバム。てか、このグループ知ってます?

 

あまりにも話題になってないので(なってる?)、

日本(だけじゃないけどネ)の音楽メディアってどうなっとんねんと

元メディアの人間としては思うわけなんですが….。

 

というのも、このグループのこの音源。Amazon Music限定のリリースなんすよね。

オトナの話(お金とか、権利とか….)でこういうリリースになってる気がするし、

中々こういう形のモノってメディアは紹介しないんですよね。

ほらメリット的なものがないから優先順位も低い的な‥。

 

まあ単なる勘繰りと愚痴なんですけどネ。

 

ただあまりにもリリースが、知られてなくて勿体無いなーって思うのです。

 

この“August Greene”というグループ。

そのメンバーは、ディアンジェロやカニエ、ローリンヒルなんかとの共演なんかで、

知ってる人も多いとは思うけど、もはや、ヒップホップ界の最重要人物の一人である”コモン”と、

ヒップホップ~ジャズ界隈では「グラスパー以前以後」と語られる事が多くなった

売れっ子ピアニストのロバート・グラスパー。

そして、Jディラとともに活動してROOTSやエリカ・バドゥのプロデュースなんかも

手がけたドラムのカリーム・リギンス。

 

はい。オールスターメンバーです。

 

大谷が先発して、イチローが打って、ダルビッシュが抑えで。そんな感じの話。

いや、今なら大谷一人で全部できるけれどもw…。

 

このメンツが揃って「ヤバないわけないやろ!」という想像を軽く超えた仕上がり。

個人的には「本年ベスト1」かと。

 

まずはTVショーのライブの映像を

はぁ。気持ち良すぎ。

 

少々まどろっこしく書くとですね。

HIPHOPって基本サンプリングミュージックな訳で、

ビートを切り取ってループさせるとき微妙に長かったり、短かったり。

その、つんのめったり、間があったりするビートにどう言葉と

フレーズを乗せるかってトコの構築が、

グルーヴの源だったりするワケでして。

 

例えるなら、一世を風靡した吉本新喜劇のすっちー&吉田裕の「乳首ドリル」のように、

「ドリル、ドリル、ドリルせんのすんのかい!オイ!!すんのかーい!!」という事なんですけど。

 

いや違うか?w

 

つまり、スーパーな個性と技量を持ったこの3人がその作業を生楽器でやってるわけ。

音楽って間とゆーか、呼吸とゆーか、味とゆーか

そんな気持ちよさを感じることのできる仕上がりです。

繰り返し聞いても、3人の曲ごとの、てかビートに対してのアプローチ方法だったり、違いだったり

アーティストはそれぞれ立った中での調和が感じられてエグイです。

 

そして重要なのは、セッションでは無くて、ユニットでも無くて、

彼らの言い方では「新しいグループのアルバム」ってこと。

個々に立ってるスーパーなミュージシャンのいいぶつかり合いをへた、

グループとしての音ってことなんじゃないですかね。

 

この旅行中彼らの音にずっと操られてました。名盤かと思います。

アナログとか持っていたいけど、発売はなさそうですね。

今の時代ならではともいえるけど、逆に配信だからこそ実現したって事も言えるわけで。

うーん難しい。

 

とにかく一度聞いてみてくださいな。

ついでに、“NPR Music Tiny Desk Concert”でのパフォーマンス映像を。

いい企画。いい空気感。日本でもできないかな?