カレー屋店主の辛い呟き Vol.10 「青春18きっぷでフジロックに行ってみた。」

大阪・上本町のカレー屋兼飲み屋店主の”ふぁにあ”と申します。

夏ですね、まだまだ。しかし、最近気温30度「涼しくなってきたよね!」なんて会話を店で聞くと、事実そのとーりなんだけど、なんか、環境に慣らされとるとゆーかごまかされてるとゆーか…。不思議な感じがするもので。「いや、30度アツイだろ。アツイものは暑いだろ。」と心の中でつぶやきながらも、冷房設備が貧相な当店の現状を鑑みると、必死のスマイルで「涼しくなってきたよなー!」とごまかしながら営業を続ける毎日でございます。

夏続くね、まだまだ…。皆様いかがお過ごしですか?

と言いながらも、高校野球も終わりもうそろそろ夏も終盤戦。夏のトピックを振り返ってみると、やはりフジロックのことを書くべきなのでしょね。今思えば何故あんな旅になったのかね。全力で浮かれてました。そうそう。本題に入る前に。一応カレー屋が書いてるこのコラムなので、フジロックの出店店舗のカレーレビューでもしてみよか?なんて考えてたのですが、こちらは味とコスパで結局毎年食べてる「ジャスミンタイ」の圧勝だったかも。グリーンカレー、マッサマン、チキンバジルと毎日食べ続けましたが、具材の存在感と味の奥行き。ジャストなボリューム。万人受けする味の間口の広さとでも云うのかしらん。それでいて上質で、お客さんを選ばないメジャー店舗ならではの味。店目線で見てみると流石と思うわけですな。とりあえず、ヒントをもらったので大阪に戻ってからグリーンカレーの研究に勤しんでみましたとさ。

さてさて、今回のフジロック。いろいろと語りたいこともある訳ですが、例年と大きく違ったのはフジロックまでの移動方法と、宿泊でした。参戦を決めてから、誰かの車に乗せてもらおーとか、やっぱ新幹線やろか?なんてだらだら考えつつ、おまけにワールドカップの熱狂にウツツを抜かしているうちに気がつけば1週間前でノープラン…。やば!と思いながらミナミをプラプラしている時に金券屋で見つけたのが、「青春18きっぷ販売してます!」の文字。思えばあの時に、このアホ旅行がスタートしたのだな。

ところでミナサマ「青春18きっぷ」ってご存知なのでしょうか?

現物はこういうもの(写真は参考)

僕もそんなに知らなかったので店に戻って調べてみると。

○「青春18きっぷ」と言いながら50歳間近のおっさんでも買えるらしい。

○JRなら乗り放題5日分。

○でも、特急や急行、もちろん新幹線もお金足しても乗れない。

○どこで乗って、どこで降りても、使ったその日中なら自由。

○0時を回ると次の日扱い。

○おまけに、きれいに使っていれば残り一日分でも金券屋は買い取ってくれ…云々

フムフム。これでフジロックの会場の最寄駅”越後湯沢”までいけるのかしらん。経路をいろいろと研究してるうちにすっかり夢中に。なんとゆーか、フジロックの移動手段を考えていたはずが、この切符を片手に旅行に行くということにワクワクしてたとゆーか。あと、圧倒的なコストの安さ。一日約2200円!てことはガッツ出したら5000円で往復できる→てことは向こうでめっちゃ飲めるワハハ!

気がつけば他の選択はどこかに消え去り、おまけに近頃封印していた「バックパッカーなモード」が発動。移動の疲れ、宿泊、そもそも着けるのか…。なんてことは「なんとかなるっしょ」の一言で脳内で消化。ノープランのゆるーいフジロックへの旅が始まりました。

出発は7/26木曜日の午前中。とりあえず、大阪駅で経路をチェックしてみると北陸経由だと、途中JRが民営化してこの切符一枚では越後湯沢まで着かないことが発覚。とりあえず東に進んでみる事に。新快速に乗り米原へ。車内ではとりあえずの最終到着地点の米原の情報を確認。

そして、米原に駅弁マニアの中でも全国屈指の評価を得ている、井筒屋さんという駅弁屋があることを発見。そしてゲットしたのが「湖北のおはなし」。

写真撮るの忘れたので参考に。でもこんなんでした。

風呂敷風の不織布を外して、蓋を開けると飛び込んできたのは昔ながらのザ・駅弁。おかず部分に仕切りがなくてノスタルジック&圧倒的手作り感。メインの鴨も旨かったけど、機械で作ったのではないこの玉子焼き。ちなみにサイコロは飴なんすよね。ビール片手に弁当を食べながら、米原で乗った快速で岐阜の大垣まで。食後に飴を舐めながら車窓を見る感じ。もう移動ではなく旅行です。

車内ではこの先のルートを選択。長野経由にしても、更に東の経由にしても何しか、名古屋まで行くしかないって事なんで、大垣で又快速に乗り名古屋まで。更にルートの検討を続けるも、この日中には越後湯沢に着くことが無理なことが判明。長野県内で泊まるか、いっその事、東京泊まりにするか。どちらにしてもなんとなく知り合いに連絡を取り、遊べる方に向うとゆるーく決め、てか、東京まで行ったら誰か明日苗場に行くやつ見つかるんじゃねーのと甘い期待をしてました。

今考えると相当バグってますねw

気がつけば、車内でのビールのループに耐えれず、熟睡。ノープランのまま名古屋に到着し。寝ぼけながらホームできしめんを一杯。すっかり昼を回って結構電車に乗ってるのに未だ名古屋。そろそろこの旅の辛さが身にしみます。

長野の友人からは連絡がなく、前記した期待感もあり更に東の豊橋に向けて快速に乗車。車内で知り合いが豊橋にいることを思い出して、電話番号がわからないのでSNS経由で連絡。豊橋の「CLUB QUARK」で会い、最後にあってから5,6年かぶりに会う彼はいきなりの訪問ながら、ゲラゲラ笑いながらほろ酔いの僕を、豊橋の駅で出迎えてくれました。

コーヒーを飲みながらここまでの流れを説明すると「アホすぎる」と一言。そして、ニヤニヤしながら「浜松で飲んでから行きません?友達を紹介したいし、最悪泊まっても..」との提案。友達に連絡がつき、餃子の旨い店あるんすよとの魅力的な提案を断れるはずもなく浜松に、その後、彼の友達と合流して駅の近くの中華屋へ。たぶん相当有名なお店で、(たぶん、むつぎくだった…。)写真なんぞを撮っておけば良かったのですがなんせおっさんで、網膜主義(記録より目に焼き付ける系!)なもので…。食べた餃子は柔らか目の餡で野菜も多く、その甘みもがっちりあって旨かったのだけど。

伝わりづらいすね。すいません。

しかし、DIY系のアンダーグラウンドなパーティーで繋がった面々って、こういう突然のイベントに強いというか、乗っかって楽しんだろってグルーヴ感があって気持ちいい時間を過ごす事が出来ました。クラブの世界ではよく言われる「友達より、パーティーで同じ曲で踊ってる初対面の奴のほうが信用出来る瞬間がある」という、まぁ、ある種のパーティーマジックなのですが。そんな感覚を久しぶりに感じました。次にこの面々に会えるのはいつのことなんでしょかね。又どっかで会ったときが最良のタイミングと思いながら、半分後ろ髪を引かれながら、東京を目指す事にしました。

ここまでの大量の酒が効いたのか次の終着駅の熱海までは爆睡。熱海発品川行き最終に乗り横浜で下車。品川より、横浜の方がサウナ的な所があるのかなーというぼんやりとした判断だったのですが、到着はほぼ0時。大阪を出て約14時間。携帯の充電も完全になくなり駅前のローソンの前のテーブル付ベンチへ。ちなみに、この青春18切符の旅の最大の敵は携帯の充電対策でした。普通電車に長時間乗るので、充電の術がないし、またずっと移動しながらなので充電の減りが早いのです。

ベンチで充電しながら、どこ泊まろうと考えていると、横のテーブルで飲んでいた2人組に話しかけれられ結局だらだらと朝まで。2人組みの知り合いも途中合流し、離脱し、なぜか手持ちの花火をしてるうちにもう泊まりええかと。ドンキホーテで足りないものを買い、教えてもらった朝まで開いてる定食屋に行き、銭湯に行き少しの仮眠。横浜駅に行って快速電車にグリーン席がついてる事を知り、迷うことなく追加料金を700円払い高崎まで気持ちよく睡眠。

横浜からの2日目スタートなので、やはり定番のこれ。

 

高崎で乗り換え、ついにこの旅初めての各駅停車の列車に乗って水上駅へ。ここが目的地、越後湯沢までの最終乗り換え駅。ホームに降り立つと、鄙びた駅には似合わないほどの大きなカメラを持った人が数人。フジロックへ?と声をかけようとするも明らかに違うような…。話を聞いてみるとこの先の土合駅がかなり変わった駅のようで、地低70mの日本一のモグラ駅だそうで、俗に言う秘境駅なんですと。

さて、次の列車まで2時間。迷いながらも駅に着いて、凄そうなら降りるかと腹を決めついに、列車は「土合駅」に到着。同じ車両に乗った人の「お前降りないの???」という目線に負けて思わず下車。結果アリでした。

     写真は参考。

地上まで462段の階段。完全に地下要塞でした。約15分かけて上ってやりましたさ。

そしてついに到着した越後湯沢。時刻は8/27の金曜日の15時。なんだかんだ寄り道しましたが大阪を出て約30時間。今からフジロックなのに一仕事終えたような気分で越後湯沢駅構内の銭湯へ。時間はかかったけど、想像より快適で楽しい旅でした。

もちろん、その後のフジロックも楽しかったし、この行き当たりばったりな計画のおかげで宿泊を取っていなかった為に起こったドラマも沢山。新たな出会いも、グッドミュージックもフジの空気感も楽しんだ3日間でしたが長くなるのでこのあたりで。

ご興味がある方、フジに行ったよーって方はよろしければお店にドゾ!

ちなみに帰りも長野経由で帰った18きっぷの旅。新幹線では気がつかなかった景色や、いろんな物が、普通列車のスピードなら気がつくこともあったり。はっきりと周りを見ながらゆっくりと進むことも、たまには大切よねーと、おっさんが青臭いことを考えてみたり。リフレッシュしたなーと帰りの列車で考えつつ、このきっぷを使って、18歳の頃のフレッシュな気持ちを取り戻してほしいねーなんていう意味を込めての「青春18きっぷ」なんやろねと、あらためて思った次第。

たまにはこういう旅もいいものですよ。

楽しい旅でした。