カレー屋店主の辛い呟き Vol.11「秋には八海山と日本人ビートメーカーがよく合うよね?」

大阪・上本町のカレー屋兼飲み屋店主の”ふぁにあ”と申します。

すっかり秋ですね。

お店なんぞやってますと、時々マジックのような時間に出会うことがあります。何年かぶりに会う仲間が同じ日に偶然来店したり、面識のない2人が実は昔の彼女の今の旦那だったり。ぴたりと客足が止まり、通行人も誰も通らず、街から人だけが消えたような状態になったり。

ええ、今。気がつけば2時間ほどそんな感じ。

UFOかなんかに地球の人みんなサラワれたりしてないですよねえ…。と、考えてても仕方がないので原稿でも書いていきますね。

ミナサマ元気でお過ごしですか?

さてさて、そんな秋の一夜の当店のお話から。

先日お店で、仮称「八海山の会」の第一回目が開催されました。今年の八海山原酒「越後で候 青ラベル」のアップが10月中旬と聞いていたので10月19日に会を設定したところ、この「越後で候 青ラベル」の瓶詰が10月18日。まさかのボジョレータイミングでの開催。無事ほかの商品共々届いて、参加のミナサマと店主の私はヘベレケの一夜を過ごすことなりました。いやぁ旨かった!

2000円飲み放題のこのイベント、また新春に第2回目を行うの予定なので、ご興味のある方は是非ご参加下さいね!

→当日飲みきったお酒達。

少し、脱線しますと…。

こんなイベントを開催することになったのも、今年のフジロック期間中のある出会いが発端でした。フジロック2日目の朝思い立って山を降り、電車に乗って六日町へ。昔「信長の野望」ってゲームをやりすぎたことから歴史好きになったワタクシ、六日町にある上杉景勝&直江兼続の居城だった坂土城跡を見てみたかったのです。駅で案内看板を見ると坂土城は、標高603mの坂戸山の頂上付近が本丸(高っ!)。山頂まで約1時間30分の山道を登ることを早々に諦め、近くの河川敷で不貞寝をしてる時に見つけたのが「八海山」の看板。そもそも、何年か前のフジロック会場の中のお店で八海山を飲み続け財布に入っていた2万円がなくなってしまうほど八海ファンなワタクシ。見逃せません!

→正面が坂戸山。フジロック参戦中の僕の足では…。

→金城酒販様!

中に入って見ると、大阪から来た?試飲してみますか?と最高の流れ!沢山のお酒を試飲させていただきました。聞くとこによると、この金城酒販さん。もともとは造り酒屋だったようで、今は八海山を製造する八海醸造さんの商品を販売する酒販店に転じられたとの事。そこで頂いた、もともと金城酒販さんで作られていた「金城山&坂戸山」の旨さにびっくりして大阪のお店でみんなに紹介したいなーと思ったのがきっかけなのです。ちなみにこの金城山&坂戸山は、昨年11月に八海醸造さんに制作を委託されて販売した商品で、ラベルは金城酒販さんが酒造りをされていた当時のラベルを復刻されています。金城山はアルコール19°のガツンとしたインパクトとパワーが、坂戸山はスルスルと一生ループしそうな飲み口の良さで、何の料理にでも合う晩酌酒でしょか。とにかく旨いので通販なんかでも試してみてはいかがかかと。

(金城酒販 http://shop.kinjosan.jp/ )

来年フジロックに行かれる方はお店に立ち寄って見るのもいいかもしれませんね。なんしか、寄り道ってこんな出会いがあったりするので素敵です!

こんな秋の一幕もあった最近の当店ですが、流れている音楽も夏のイケイケソング(って何…)からちょっと落ち着いたチルな感じの音楽へと変わってきております。考えて見ると、日本人のビートメーカーさん達の音源が多いような気がしてて、なんか日本人特有の哀愁感?(って言うのか?…)と繊細さが秋に合うのかなーとあらためて思うわけですな。

そんなうちのお店でもよくかかってる日本人ビートメーカーさん達の中から、トピックのある「Aru-2」というアーティストさんを紹介させて下さいね。この方、何年か前からこのビートイイね!と思うとこの人だったってゆー事が、度々あったビートメーカーさん。メロウなんだけど、すごく繊細さというか、危うさのあるビート。いっつも引っかかります。Olive OilのレーベルOILWORKSから出てたこの曲とかある時期ずっと聴いておりました。

世界最大級の音楽サイトPitchforkにも取り上げられ、世界的にも話題を呼んだlee (asano+ryuhei)と組んだビートアルバムではこんな感じの音も。ギリギリ緊張したロープの上を歩いているようで落っこちないバランス感というか…。カッコいいです。ブロークンすぎて店ではかけれないけどね…。

この10月には、自身のボーカル・プロジェクトNotology aka Aru-2名義のアルバムもリリース。タイトルは「AHO」読みはアホ。(って…。)ピアノやシンセサイザー、ボコーダーなどを弾き、ドラムを打ち込んで作ったビートの上に、自身のボーカルも加えた作品。彼ならではの浮遊感があって、個人的には夜寝る前の一服とともに聴きたくなります。

是非一度聴いて見てくださいね。

他にも紹介したいビートメーカーさん達は沢山いるのですが、またの機会に。

そして、例えばRAPならラッパーさんだけじゃなくて、こういうビートメーカーさんの作るビートにももっと注目すると音楽の世界ってどんどん広がっていきます。なかなか音源としてはピックされづらいけどネットの中の「BANDCAMP」や「SOUND CLOUD」なんかをサーフすると無限の才能とめぐり合うことが出来るし、直接コンタクトをとって音源をもらったりする事もあったりします。秋の夜長ネットの中をウロウロして、新しい音に巡り合うのも楽しいですよ!