関西くいのみ事情最前線・裏カルトvol.４

2019.10.01
OSAKA

音楽＆お酒好きが集まる隠れ家バー「A769 the BAR」

A769 the BAR

★大阪・谷町九丁目

専門店顔負けのスパイスカレーやスパイスアテでゆるりと

昔ながらのレトロな地下街、飲食ビルが点在する谷町九丁目エリア。今回は、そんなディープな街に潜む隠れ家感満載なバー「A769 the BAR」をご紹介！

場所は、地下鉄谷町線、千日前線が交差する「谷町九丁目駅」に直結する地下。バーや居酒屋が入居する「新谷九ビル」のこぢんまりとした地下街に繋がっているので雨に濡れる心配もなし。

ちなみに地上からの入口は地下鉄「谷町九丁目駅」の１番出入口にもなっていてわかりやすいです。猫の看板を目印に降りよう。

A769 the BARの文字と矢印が誘導してくれるので、迷う心配はありません。どんどん奥に進むと、おしゃれなネオン管の看板と木の扉がお出迎えしてくれます。

扉を開けると高い天井と奥行きのある広々とした洗練空間が。ここがレトロな地下街の一角とは思えない！

カウンターに立つのは、店主の李昌浩さん。南船場や布施にて、16年の営業を経て、2年前にこちらに移転してきたのだとか。この地を選んだ理由は、「たまたまです。家賃が安くて（笑）。天井が高いのが気に入りました」というユルい感じも素敵。まさにこの場所との運命の出会いを感じます。

店名通り、店内には李さんが集めたレコード2000枚が整然と並べられています。これ以外に5000枚ほど自宅にあるというのだから驚き。70年代～UK、USロックを中心にお気に入りをお店に置いているそう。スピーカーから生の音を楽しむことができるのです。もちろんリクエストも可能。音楽好きにはたまらないのではないでしょうか。

その横には巨大なジュークボックスも。知り合いに譲ってもらったといいうアメリカのビンテージのジュークボックスで、7インチのレコードが50枚入る仕様。しかし昨年故障してしまって今はオブジェと化している様子。部品も希少で、修理するには数十万かかる…ということで、修理代募金BOXを設置中（笑）。いつかこのジュークボックスからゴキゲンな音が聴けることを願って…みなさん訪れた際には、募金をお願いします！

入口付近にはおしゃれなソファ席も。音楽同様、70年代のものが多く、イームスのチェアやカリモクのソファになど店主のこだわりを感じる空間となっています。ちなみに、バーカウンターの後ろにあるボトルが並んだ棚もブロイヒル社のビンテージもので店主のお気に入りだとか。

そんな店主の “大好き”がつまった居心地のよい空間でいただけるメニューも気になるところ。

是非食べていただきたいのが『スタンダードキーマカレー』（700円）。近年のスパイスカレーブーム以前から独学でカレーをつくり続けてきたという李さん自慢のカレーを早速いただきます！

豚牛合挽き肉のウェットタイプのキーマは、トマトと玉ねぎの甘みにシンプルなスパイスがビシっと感じられ、旨い！サフランバターライスの固めの炊き加減も最高で、これはスプーンが止まらない美味しさ！辛味を追加したい人は、ししとうのピクルスで味変をすることもできます。これは、お酒がすすむカレーですね！ほかに『チャイニーズ風ジンジャーポークカレー』（700円）などの月替わりカレーもあるそうで、気になる～！

お酒は季節のフルーツを使ったカクテルほか、ビール、サワー、焼酎、など豊富に揃い、カクテルは、リクエストに応えることも可能。自家製ジンジャーシロップでつくるモスコミュールも人気です。一杯いただいたのですが、生姜の香りがガツンと効いて、お酒なのに生姜効果で健康になった気分になりました（笑）。

写真の『パッションフルーツ入りモヒート』（800円）は爽やか＆フルーティでこれも人気のカクテル。そんなカクテルのアテにオススメなのが、『甘じょっぱいカレーナッツ』（300円）。ミックスナッツをクローブ、レッドペッパー、ブラックペッパー、クミンなどのスパイスとはちみつで炒めためたもので、これがヤミツキになる旨さでした。家で再現したい！（たぶん無理…）これ、スパイス好きさんは必食のアテです！