カレー屋店主の辛い呟き Vol.26

「2019に初めて知ったアーティストさん達いろいろ」

年が明けてしまった。しかしなー2020年という言葉の響きよ!まったく。昭和生まれの50歳にはなんてーか未来だよな。そう未来だよ。けど、こどもの頃はもっと進化してると思ってたけどな2020年。

なんてーか、ブレードランナー的な感じでさ。未来の姿ってなかなか想像通りにならないもんだよな。

そー言えば。「きよしのズンドコ節」を歌ってる氷川きよしの姿を思い出しながら見た年末の紅白。

画面の中には進化した「氷川きよし2020ver」が。ドラゴンに乗ってメタルテイストのドラゴンボールの歌をシャウトして、ヘドバンする彼の雄姿が。未来ってなかなか想像できないもんです。

ええ。まったく…。

 

大阪・上本町のカレー屋兼飲み屋店主の”ふぁにあ”と申します。

今年もこの駄文にお付き合いしてくれているミナサマ。ありがとうございます。

お元気ですか?

 

さてさて。音楽の世界からすっかり離れはや数年。逆にいちリスナーとして、フラットに、幅広く音楽を逆に聴くようになったここ最近。特に、テレビでネットを見れるようにしたおかげで寝っ転がりながら「YOUTUBE」先生や「Spotify」先生から「これがオススメっ!」と教えてもらう日々。

「むやみにオススメをなんか聴かんぞ!」と先生を混乱させる為に、検索するアーティストさんやジャンルを毎回バラバラにして、何だったら今の感情を表す言葉なんかを、例えば「怠い」とか「眠い」とかも入れてみて、「ほら先生オススメ出してみろよ!」と頭脳戦を仕掛けたりするわけですが(暇なんだよな結局…)、結局、知らないアーティストさんの、ズバッといい感じな音源が流れて来たりするんだから、ほんと先生優秀。で、今回は2019年に「YOUTUBE」先生や「Spotify」先生から「オススメ」されて聴きだしたアーティストさん達を紹介させてください。何となく1月なのでこんなんもいいかなーと思ってさ。

 

■アジアンインディにハマる期

2019年を振り返ってみると、アジアのアーティストさん達の音源をよーく聴いてたような気がします。その中でも「先生」がオススメしてくるタイのアーティスト達の音源にことごとくハマってた時期が。日本でもPhum Viphuritが来日したり、タイファンクの影響が根強いkhuruangbinがめちゃキテたりと盛り上がってきてるタイ周辺。いいアーティストさんばっかです。


→「Let Me Go」YONLAPA

一番最初に紹介したいのはそんなタイのバンド「YONLAPA」。最初聴いた時ロス辺りのチルなBANDかと思ったけど、映像見たらタイのバンドだった。いい感じでグローバルに影響を与え合ってる2020年代ならではなんでしょか?チルでドリーミンで、NORWAYのboy pabloとかに共通するフィーリングを持ちながら、ギターなんかから漂うアジアのサイケ感。同じ方向性なのに違う味付けで旨い!ってな具合。今年のFUJIとかどーなんでしょか?旅費だしてくれたら話しして連れてくるのになーと笑。


→「Surfin’ Baby」Gym and Swim
僕は今年初めて知ったけど、これも「YONLAPA」と同じタイのバンドで「Gym and Swim」。ネットでプロフィール見たらキャリアもそこそこ長くて結構大物のBANDなんだね。知らんかった。PV見て一発でヤラレました。タイの70年代~80年代ぐらいファッションやドラマのパロデぃな感じなんでしょか?パンチありました。楽曲はトロピカルポップバンドというだけあって、シンセを全面に押しリゾート感抜群。まぁとにかくPV見て!僕はしばらく頭にこびり付きましたよ!笑

→「Planet」FOLK9

これもタイのバンドで「FOLK9」。2019年は台湾や韓国なんかのBANDもよく聴いていたよーな気もするけど、振り返ってみるとやっぱタイのシーンにハマっていたんだな。音楽的にはサーフポップとかドリームポップといわれるモノなんだろーけど。この曲なんかも、キラキラしたシンセが印象的でいい意味でのレトロ具合が抜群。なんか、ジャンルは違えどArctic Monkeysとかが発するレトロ感みたいなものの深さとゆーか、まとい方が似ている気がします。まぁもっと言ったら日本のシティポップの影響を受けているんだろーかね。そう言えば思い出した話があって…。


→「Zero Polis (feat. Yuria Tsugawa) 」 Cyndi Seui

タイに「Cyndi Seui」っていうテクノポップなんかを作ってるアーティスト&プロデューサーさんがいて熱狂的な山下達郎ファンで、この人がタイのインディーズ周りのバンドに日本のシティーポップを紹介しまくってるらしく、そんなことも関係あるのかもしれません。そして、タイの伝統音楽「モーラム」や「ルークトゥン」からの「タイファンク」のムーブメントを通過した2000年代のタイのアーティストさんならではの質感がいずれのアーティストさんからも感じられて大好きになりましたよ。

 

■ナイジェリアのアーテイストにハマる期

これも振り返ればなんだけど、結果よく考えるとナイジェリア人のアーティストの音源もよく聴いていました。今の時代紐づけて「先生」達がオススメしてくるってもあるんだろーけど。


→「Cash」Lady Donli

最初に紹介したいのが「Lady Donli」っていう女の子。ロンドンとナイジェリアのラゴスを行ったり来たりしながら活動してるアーティストさんらしい。夏頃Spotify先生から教えてもらいましたよ!上に張り付けた「Cash」って曲にやられました。ここ数年、ナイジェリアにルーツを持つリトルシムズとか、Wizkidなんかが欧米でフックアップされてるけど、彼女もその流れに続くアーティストさんなのかな?アフリカのエキゾチズム的なもの売りするんじゃなくて、レゲエ~レゲトン、ラップ~R&Bを完全に手の内に入れて(今の時代だから当たり前か)アーティスト個人の個性として落とし込めてる2020年代のアフリカのアーティストさん達。でもこの「アフリカンなリズムを立たせることで逆にモダンで個性的な音に仕上げてるのが好き。


→「Sparky」Santi
これもナイジェリアのアーティストさんで「Santi」。90年代生まれのポストインターネット世代ならではの最新のレゲトンやR&Bを消化したプラットフォームに、エッセンスとしての、いい感じのクロスオーヴァー感と、メロウさが特徴のアーティストさん。こういう音聴くと、30年も前にその時代のクロスオーヴァー感を持ってた当時のシャーデー(彼女もナイジェリア出身だったよね?)ってホント孤高の存在だったんだなと改めて気づいたりします。ちなみに彼、エヴァンゲリオンとか日本のアニメのファンだそう。これも2020年。歳感じます。


→「The Embers」Vagabon

ナイジェリアの人ではないんだけど、この項で最後に紹介したいのが「Vagabon」ことレティシア・タムコ。カメルーン育ちで、13歳で家族と共にニューヨークのハーレムへ移住。どうしてもアフリカンだとダンスミュージック系の音楽を想像してしまうけど、彼女の音楽はもっと内省的で、ソニックユースなんかに連なるギターロック。初見で2019年彼女のコトを知れただけでも価値あったな(大げさ?)と思ってしまった。見た目も歌声もアフリカンで、でもこんなカッコいいロックでな。この育った環境だからこのサウンドが生まれたとも言えるし、世界がちっちゃくなってるんだから当たり前とも言えるし、なんにせよ、自分のパーソナルに向き合ったからこそ出てきた音。エモいよ。

 

■ヴェイパーウェイヴの進化系バンド!

まず、ヴェイパーウェイヴってなんだって話なんだけど。2010年代初頭ぐらいからネット上のコミュニティ発祥の1980年代から90年代ぐらいのPOPSやソウル~R&Bの楽曲をサンプリングして、ダウンピッチしたり、ループしたりチョップド&スクリュードしたり、まあ何しかエフェクトかけて、面白パロディぽくしたりするムーヴメントだったりするわけですが、その後独特の日本のカルチャーに注目した音楽オタクども(言い方…)が無意味な日本語の羅列のタイトルを使ったり、80年代アニメのサンプリングやシティポップのサンプリングを行ったフューチャーファンクと言われるジャンルを形作って、それが全世界的な日本のシティポップのリヴァイバルに繋がったというストーリーもあったりするワケです。まあどーでもいい話なんだけど。そんなムーヴメントの影響が如実に感じられるバンドを紹介しますね。


→「Plastic Time」The mellows

2019年の初めにYOUTUBE先生から突如オススメされて知ったこのバンド。トラックメイカーさん的な人が作ったのかなーと何気に画面を見てみると、バンドっぽい名前だったのでビックリ。調べてみると、大阪のインディバンド「The mellows」でした。界隈ではもう噂になってる人達なんだね。しかし、名前が「mellows」って思い切ったなーと。その名前を背負うようなメロウでチルで、ちとサイケなこのバンド。日本より先に海外で売れそな雰囲気もプンプン。ライブは見たこと無いけど今一番一回見てみたいなと思うバンドだったりします。ライブハウス時代だったら間違いなくブッキングに動いただろーにな。

凄く趣味的なモノも感じるバンドだけに続けていってほしいなと。すごい中毒性あって好きです。

 

えーと、今回2019年に出会ったいろいろな音楽の中からなんやかんやと紹介させていただきました。

そして、みんなサブスク系メディアやYOUTUBEから知ったモノ。50のおっさんでも音楽の聴き方って