シロート・クロート・グレーゾーン Vol.3
- 2020.10.06
- COLUMN FROM VISITOR
いや、それにしても暑い夏でした。マスクがまた暑さを倍増させる。さすがに一人で歩いている時なんかは息苦しくてマスクしていませんでしたけどね。どないやねんコロナ禍よ。シロート・クロート・グレーゾーン3回目、書きます。江頭です。ちなみに、本日はいい感じに涼しいです。日を追うごとに過ごしやすくなってきましたね。
そういえば、先月の話しですが、8月分の原稿を書き納めて、その後SMASH WESTウェブサイトにアップされているのを確認した後に、私の奥さんに文章の感想を聞こうと思いまして、掲載されたページのURLをラインで送ったんですよ、読んでみてくれと。で、どんな感じですか?と質問しましたところ、曰く「~だそうだ」とか「~ようだ」みたいな文章の終わり方が多いから「これは責任感を持ってない無責任なヤツの文章やな」と言うてましたねぇ…。バリ辛辣ですやん!
ということで、一応、先月の文章を読み返してみて、数えてみたんですよ。無責任っぽい語尾を。
「~ようで」2回
「~だそうです」3回
「~ようです」2回
まぁ多いんですかね?どうでしょうかね?比較するものがないので、何とも言えませんが、でもちゃんと責任感を持って書いていますよ。私は!
ほんと、文章を書くって難しいです。まず、書き始めるタイミングに難儀します。「まだ時間があるな」とか「明日にしよう」とか、とにかく先送りしがちです。日々のなかでコレ書こうとかアレについて書こうとか常に頭の片隅にはありますが、結局は「そろそろ取り掛からないとまずいな。時間ないな、締め切りやな」で書き始めるわけです。書きたい事が次から次へと溢れ出てくるようなドラマチックな毎日であればよいのですがね。
とはいえ、今月はなかなかドラマチックな出来事もありまして、先月にも触れさせていただきましたが、9月5日に奈良県でDOZAN11(三木道三)の平城宮星空映画祭~Drive in Theater Japan Tour in 奈良~というイベントを行いまして、要するにドライブインシアターなんですけど、映画のチョイスをDOZAN11さんにお願いしまして、且つ、その映画の上映前には、上映作品にまつわるお話などをしていただくトークショーもありで、そんでもって歌唱もお願いして、ライブパフォーマンスもしてもらうという、欲張り企画です。
ただ単に、映画の上映会ではありませんから、小さいながらもステージを組んで、機材も入れてライブできる環境を整えまして、リハーサルが開始された時には、この企画を組み上げる為の沢山あった高いハードルを思い出して…いろいろ思い返して感無量でした。と、書くとすこし感動的ですが、実際は当日のうだるような暑さの中で、ほぼ熱中症でして朦朧としながら仕込みをしていまして、あまり昼間の記憶がありません…ほんとに暑かった。
今回のこの企画は三木(DOZAN11)さんがいたから成功したんです。たぶん一般的に三木道三といえば言わずと知れた特大ヒット・チューン「一生一緒にいてくれや~」の『Lifetime Respect』なのでしょうが、ホントは他にもいっぱい曲があって、どれもよいのです。
日本人のレゲエシーンを知らないとわからないかもしれませんが。沢山あるのです。私はこの曲が昔から好きです。よいです。
三木道三さんは2002年頃に一度活動を休止されますが、2014年に三木道三からDOZAN11に改名して、活動を再開されます。最近の曲はこちら。よいです!
開催にあたっては紆余曲折ありましたが、成功してよかったです。奈良でできたのが意義深かった。DOZAN11さんも奈良の出身ですし。
そして、緊急事態宣言後の日本で一番最初にクイックに動いたこちらのチームの綱島大輔氏のおかげでもあります。この人がいたので今回の映画&ライブイベントが出来たのだと思います。
OUTDOOR THEATER JAPAN
また、氏だけではなくて、当日の音響の皆さんであったり、映像の皆さんであったりと、支えていただいた皆様にも感謝です。とんでもない見積書を出させてしまった、各社の方々申し訳ありません!あんな”男前”な見積書初めてみたっす!叩いて叩いてすみません!スポンサーになっていただいた偉い方にも感謝いたします。何より場所を提供していただいた平城宮跡歴史公園様に感謝でございます。
ということで、私の感想なのですが、小学生みたいな感想で申し訳ないのですが「楽しかったです!」スペース的にもせいぜい50台ぐらいが駐車できるスペースなので、車に2人ぐらい乗っているとしても合計100人ぐらいですよね。100人って密キャパでライブハウスとかクラブとかだと、どのぐらいの場所ですかね?(なんや?密キャパって!)
でも、人数は問題じゃなくって、なんといいますか…イベントをやるというプロセスは、宣伝する→チケットを買ってもらう→当日来てもらう。シンプルに書くと、こんな感じだと思うのですが、そういう事から半年ほど遠ざかって、コロナがどうの自粛がどうのとか言うてる間にいろいろと感覚を忘れていたようです。お客さんがその日のスケジュールをあけてくれて、チケットを購入してくれて、その当日を楽しみに待ってくれる。そして足を運んでくれる。こんなんメッチャうれしいですやん。こんなんナンボあってもいいですからね。
そして、この“集まれる”のかどうか?これがポイントですよね。オンラインのライブとか配信ライブとかと違って、わざわざ集まるのがやっぱり楽しいし、同じ時間を皆で共有することはやはりテンションが上がります。その点においてはドライブイン形式は“社会的な距離”を気にかける方々に安心感を提供できるように思いました。
今、いろいろと思い返すと、3月末ぐらいから、どうしよう?どないしよ?なんていろんな人たちと話したり意見交換したりしていましたけど、実際に動いてみてイベントを決行してよかったと思っています。お客さんのワクワクした感じだとか、イベントが終わって満足して帰っていく顔だとか、そんなことでお金をいただいていた。そういう事を思い出せたりしました。
儲け(利益)は出ませんでしたけど、人々が目的をもって集うのは楽しい事なんだなぁと、あらためて思えたのは掛け替えのない事なのだと思いますし、いつかこのコロナ禍も過ぎ去りすべて元通りになるかもしれませんし、戻らないかもしれませんが、なんか新しい動きがどんどんと提案されていけばよいなと思っています。
去年までは、最近キテるあいつのライブは凄いらしい!だとか、誰それの全国ツアーが全箇所ソールドアウトだ!とか、どこの誰かの初来日公演だ!とか、あのDJはマチガイないから朝まであそこのクラブで騒ぐべし!とか、今考えるとウソみたいですが、そんな事を日常的に考えていたのを少し懐かしく感じます。
そういえば、ドライブインライブはなんか独特な空間でして、ライブ中はお客さんの顔とかはほとんど見えません。歓声も全く響きません。お客さんのレスポンスは車のハザードランプとかライトのパッシングなどです。音はミキサーからFM電波で飛ばしているので、それぞれの車で受信してもらいます。ですので、音質などは車載しているカーオーディオのレベルに依存します。オーディオがショボイと音もショボイ。
1曲終わるごとの拍手や歓声のかわりにライトですからね。不思議な光景です。お客さんのなかにはワイパーをシャコシャコ動かしてレスポンスしてる人もいましたね。手を振ってるみたいでした。もし皆さんもドライブインライブとか行く機会があって、サビ前にPut your hands up!!とかなんとか言われたらワイパーをシャコシャコしてください。車内でそのまま手を挙げると突き指しますからね。そして、ちゃんと曲のBPMとワイパーの速度も合わせるように。ほんでもってライブに感動したらウォッシャー液をジャージャーとして、涙を流してレスポンスしてください。とかなんとか言うときますわ。
ということで、
どうですか?誰かなんか新しいことやりません??
今月もありがとうございました。
あついなコレ
江頭 善史 (カエルスタジオミュージック)