第46回 フューチャー・ネーション:国家をアップデートせよ ハッサン・ダムルジ(著)土方奈美(訳)

フューチャー・ネーション:国家をアップデートせよ ハッサン・ダムルジ(著)土方奈美(訳)
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ちょっとうれしくびっくりな本です。

どうしてかといいますと、これからはグローバリストの時代だと言ってるからです。

音楽関係の本を紹介する連載で、なぜこんな本を紹介するかというと、“世界は一つだ”というメッセージは音楽にとって一番大事なメッセージだと思うからです。

“世界は一つだ”ってメッセージは、ヒッピーの頃は光輝いていましたが、今はもうボロボロです。

今、音楽を聴いている人で、世界は一つになればいいなんて信じている人は10%もいないのじゃないでしょうか。

そういうことを歌った歌が、ニック・ロウの名曲「(ワッツ・ソー・ファニー・アバウト)ピース・ラブ・アンド・アンダースタンディング」です。世界は一つだというメッセージは戯言、時代遅れかもしれないけど、俺はずっと思い続けているぜという切なく熱い歌です。

今、ステージで世界を一つにしようと言っても「何を寝言言ってるねん」とツバを吐きかけられます。もしくは「はい、はい、その場だけのお約束ね。これが終われば俺は街にゴミ捨てるぜ」みたいな感じです。

僕も中一くらいの時に、同級生の女の子が文集で“私の夢は世界中に花を植えることです”と書いているのを読んで、パンクだった僕は「何を寝ぼけたこと言うてんの、お前はヒッピーか、花なんか植えてどうすんねん。世界は一度ぶち壊さなあかんねん」とキレてしまったことがありました。今思うと本当に悪いことしたなと思います。あの頃に戻って謝りたい。今だったら「そうやね、どうやって植えたら効果的かね」と言えるくらい大人になっているのですが。

この本はこんなダメな大人たちを刺激する本です。で、著者ハッサン・ダムルジはビル・ゲイツ財団の人なので、確実に世界を一つにする方法を実践出来る人の一人なのです。

今グローバリストと言えば新自由主義者、竹中平蔵みたいな感じにとらえる人がほとんどだと思います。

ハッサン・ダムルジの面白い所はナショナリストの立場からグローバリズムにならないといけないと言っておるのです。だからサブタイトルが“国家をアップデートせよ”なのです

今の世の中というのはグローバリスト(新自由主義者)とトランプのような愛国主義者に別れています。それを繋ぐ本なのかなと。

安倍首相や高市早苗は“美しい日本、強い日本”というキャッチフレーズで受けてますけど、本当は世界のためにというキャッチフレーズに燃える国民を育てていかないといけないと思うんです。

というか、世界を一つにしていくしか、僕らの生きる道はないと思うんです。

昔政治家の小沢一郎が、軍隊を持てない日本は、自衛隊を国連軍にしたらいいんじゃないかと提案してましたが、僕はずっとこの考えが自衛隊の未来にとって一番いい考えなんじゃないかなとずっと思っています。

自衛隊の人は自衛隊に入る時に“事に臨んでは危険を顧みず、身をもつて責務の完遂に務め、もつて国民の負託にこたえることを誓います”という本当に日本の職業の中で一番気高い宣誓をして入るわけですが、これが世界のためにとなるわけです。

僕はもっと気高くなると思うんですけどね。