カレー屋店主の辛い呟き Vol.50 「2022アニメの話」
- 2022.02.04
- OSAKA

明けましておめでとうございます。ミナサマ今年もよろしくお願いします!大阪・上本町のカレー屋兼飲み屋店主の「ふぁーにあ」です。年が明けても、「コロナコロナ」ゆーてる昨今ですが、皆様いかがお過ごしでしょか? そして、またもやマンボー期間に突入と。はぁーぁ..。今回もお店には、お金を落とすよーで、有難い話なんスけど。なんやろ、シックリこーへんこの感じ。効果あるかどーか知らんけど、生活保証したるから、大人しくしとけー!ゆーて。ほんま「休んだら、お金もらえるってえーな」と言われる度に、モヤモヤするんスわ。お金と引き換えに、やりたいコトやれへんのも嫌やし。そこに、甘んじてる自分も情けなーくなるし。まぁ、あらためてカレー作って、お客さんと喋んのオモロいから、この店やってるねんなーと気が付けたのは、この状況のおかげかも知らんけど。んで、コロナで大変ないろんな業界の方々に比べたら、めちゃ恵まれた環境におるってのも、十分、分かってるけど。なんか愚痴も言いたくなるって話なんすわ。
まぁ、話変えますね。このコラムは、身も心も、ゆる目のカレー屋店主が、観たり聴いたりした音楽や、映画、マンガなんかを紹介するって感じのヤツなんスけど、今回はアニメの話でもしてみよーかと。気がつけば2022年を迎えて、いろんな新作アニメの制作が発表になって、今年も、やっぱ、楽しみな作品が多いんですね。僕は、漫画の原作を読んでる作品が「動くんやー」ってトコから興味を持つコトが多いので、真性のアニメファンって感じやないけど、なんかの参考になればと思ってます。ほな、いきますね。
■「ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン」
→ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン | 予告編 – Netflix
すでにテレビでも放送中のこの作品。世の中を「ジョジョを見たヤツ」と「見てないヤツ」で分けたくなるぐらい原作ファンの僕。netflixにまたわざわざ入り直して、早速、最初の12話は視聴済み。テレビの放映待てなかった..笑 今作は原作でゆーと「第6シリーズ」で、主人公の空条徐倫(ジョリーン)はジョジョシリーズで初となる女性主人公。宿敵である「DIO」を倒した「空条承太郎」の娘なんです。少し、ネタバレになるけど。今作でシリーズ1部の主人公で、徐倫からすると曾祖父の「ジョゼフ・ジョースター」から続く、1世紀以上続いてきた、ジョースター家の因縁に終止符が打たれるコトになリます。4世代。スターウォーズ以上のサーガが、一旦の区切りを迎える作品なんです。(その区切りはとんでもないんやけどさ..)
このアニメ版「ストーン・オーシャン」は、まだ最初の12回しか放映日がわかってないけど、今まで放映されたこのシリーズの「原作→アニメ化」のパターンやと、最低でも、多分全39話のシリーズ。テレビで、連続放送しても9月末頃までやるコトになるんかな? 原作を何度も読んでるので、勿論、結末は分かってるんやけど、「荒木飛呂彦」先生の独特の色彩の中で、特徴的なキャラクターが動き回るだけで胸熱! 一度も見た事ないって人も、この特徴的な、色彩と世界観だけでも感じて欲しい。個人的には、この原作発表時期の荒木先生って、もう「ゴーギャン」やんって思ったけどな。
んで、この「ストーンオーシャン」の戦闘シーンも、今までのシリーズ以上に難解。パズルのように主人公達は戦うからさ。何しか、敵がチートすぎるし笑 それでも、戦う主人公達の姿に、僕は生きる上で大切にしなきゃいけないコトを学びました。いやマジでよ。
■「SLAM DUNK」
いよいよ今年の秋やで!ついに待ちに待った映画化。監督脚本が井上雄彦氏本人で、昨夏発表になったスタッフ陣も精鋭揃いで、もうクオリティは心配してません。問題は、どんなストーリーが描かれるか?ってコト。ファンの中では当然のように、原作ラストの山王戦を中心に描かれるんじゃってのが、大半の期待であり意見。そんな中で、映画のHPが開設されて、そこに描かれてた一枚のビジュアル。

これ誰と誰のグータッチなんスかね?早くもネット上では、いろんな意見が出てきて喧々諤々。片方はこの腕の細さと、拳の小ささから女の子。普通に考えりゃマネージャーの彩子さんか、ヒロインの晴子さん。そして、赤のリストバンドを右腕にしてるこのプレイヤーの手。原作では、右に赤のリストバンドをしてる選手は6manのメガネくんこと「小暮」なんやけどな。ただ、ややこしいのは、原作のラストの山王戦では、小暮は白のリストバンドをしてんだな。んで、そもそもこのシーンは原作には無いシーン。そんなことから、完全にオリジナルストーリーになる可能性もあるよなーとの意見も。個人的には、漫画的な必殺技がない、リアルなバスケットを描く「SLAMDUNK」の中でも、スーパーな活躍をするスタメン5人を、見守る側の普通の人「小暮」。その視点と、努力、そしてその努力が実る瞬間を描いたコトが、この作品を30年たっても不朽の名作にした一つの理由やないかと思うので、小暮の手であって欲しいなと。そして狂言回しとして、小暮視点での映画になるんじゃないかなってのが、今の段階での予想。まぁ、こんな文章書いてる段階で、まんまとプロモーション戦略に乗せられてるんやけどね。でも、公開前から盛り上げてくれてるこの戦略、ファンとしたら乗っかって盛り上がってくしかねーす。

そして、少し余談。コロナ禍以降の優しい世の中。「寄り添う」だ、「多様性」だ、なんやとよくゆーてるけど。なんか嘘くさい「的外れな優しさ」が蔓延ってるよーな気がしてるんスね。そんな時に、この山王戦残り4分で、飛び出したこのシーンを思い出すことが多くて。強い個を持つメンバー達が、目の前の勝負に夢中になった結果、一つの方向に動き出してる姿。それを感じた上で、リーダーの「ゴリ」は最後の言葉を飲み込むと。これ、最初に読んだ時には、何とも思わなかったけど。大人になればなるほど、重要性が分かってきたシーン。今言われてる「多様性」ってコトが何なのか、30年前の漫画から、その本質を教えられるってシーンでもあるし、会社や、色々なマネージメントをする上でも、参考になる象徴的なシーン。漫画やアニメは楽しく見りゃいいと思うけど、やっぱ学んだコトは多いよなーと、この作品読み返す度に思うんよ。そんな名作の、作者自らの映画化。これからも小出しにされるニュースに一気一憂しよーと思っとります。
■チェーンソーマン
少年ジャンプで連載されてた、大人気漫画「チェーンソーマン」の待望のアニメ化。この作品、ジャンプ連載時から「ジャンプ」の概念を覆すほどの壮絶で、残酷なダークファンタジー。昭和生まれのおっさんからすると、少年に見せてえーのかしら?と思ったけど 笑 今までの少年誌の漫画って、挫折は描かれるけど、人間の尊厳を破壊されるよーな強烈なシーンは、基本的に描かれないってのが基本フォーマット。でも、この「チェーンソーマン」主人公のデンジは、徹底的に「破壊」と「痛み」を受ける。そして、その戦闘シーンでは、徹底的な暴力による、猟奇的描写の連続。まぁ、なんせ戦闘シーンがグロい。主人公達の過去も、死に方も壮絶すぎるし。「誰も傷つかない」ことが「良し」とされてる今の時代の中。「ジャンプ」というど真ん中の雑誌で、「痛み」だらけの、そんなマンガが、累計発行部数500万部を突破してる、大人気漫画になってるのは、本当に興味深い。でも主人公が、強靭に何度も立ち上がるトコは、やっぱ王道なのかな。知らんけど。
今回のアニメ化は、制作が「MAPPA」によるもので、もう高クオリティは確定。なんせマンガ原作の藤本タツキ氏が「ドロヘドロと、呪術廻戦のパクリみたいなチェーンソーマンを、ドロヘドロと呪術廻戦のアニメ制作会社がやってくれるんですか!?そりゃもう何も言うことないじゃないですか!どうかよろしくお願いします!」と言ってるし。(個人的には、この2作からの影響は、もちろん感じるけど全くの別物やし、どっちかとゆーとこの作品が一番好きっスけど。)白黒で描かれてた、あのグロくも、美しい芸術的な戦闘シーンに、色がついて動き出すと、どーなってまうんやろとね。
んで、も一つ楽しみな点が、音楽を担当するのがagraph(アグラフ)こと牛尾憲輔氏ってコト。彼が、劇伴などで参加した作品は(特にアニメ作品)映像+音楽で、必ず掛け算とゆーか、もっと大きなカタルシスが生まれるよーな気がする。「ピンポン THE ANIMATION」とか、「DEVILMAN crybaby」とか、「サイダーのように言葉が湧き上がる」とか、「平家物語」とか、みんな音楽が印象的。今回の「チェーンソーマン」の貼り付けたティザーの音楽も、いいでしょ?!
さてさて、とりあえず3本の作品について書いてきたけど、まだまだ楽しみな作品はたくさん。原作を読んだモノやと「SPY×FAMILY」とか(これめちゃアニメ向けの作品やと思う。原作マンガもオモロいし)、懐かしの「うる星やつら」のリメイクとか、話したいことはたくさんあるけど、今回はこのあたりで。おもしろそーな作品があったら、またお店で教えてくださいな。ではまた。
ホイミカレーとアイカナバル / 店主ふぁにあ
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ホイミカレー:毎週火木金12:00-売り切れ次第終了 アイカナバル:月—土18:00-23:00