VINYL日和見日記〜其の25

京都CLUB METROといえば、日本のCLUBの中でも最も歴史のあるお店ですが、そんなCLUB METROがコロナ禍の2020年にオープン30周年を迎え、この30年間にMTROで撮影された写真を集めるアーカイヴ事業が行われています。そのプロジェクトの一環で、当時のMETROや街のカルチャーを知る方たちをゲストスピーカーに迎え、その当時のMETROや京都の街で起こっていた音楽やアート、ナイトカルチャーを語るトークイベント「京都のクラブカルチャー黎明期とMETRO」というトークイベントが定期的に行われていて、ちょうど京都へ行く機会があったので、7/23のFPM田中知之氏、groovision伊藤弘氏のトークイベントを見に、久しぶりにMETROへ行ってまいりました。

僕が田中さんを初めて見かけたもMETROでして、その当時は京阪神エルマガジン社で編集しつつ、サントラDJユニット「SOUND IN POSSIBLE」として、METROの木曜縦帯でDJされていて、僕がイベントオーガナイズスタッフとして関わっていた建都1200年のカウントダウンイベント(PIZZICATO FIVE小西康陽さん、まだDeee-LiteだったTEI TOWAさん、SOUND IN POSSIBLE、VJにgroovisionという豪華ラインナップ)の出演交渉に行ったと記憶しております。(まだ駆け出しだった自分は、ほぼ話しを聞いているだけでしたが。。。)細かい話まではさすがに覚えていないのですが、どういう話の流れか「笠井紀美子の曲はヤバい」みたいな話をされていたのと、当時流行り出していたGUCCIのビットモカシンを履かれていて「いい靴履いているな〜」と羨ましく思い、真似して給料をはたいて購入したりしましてました。

田中さん、伊藤さんのトークショーの中でも、建都1200年のイベントの話が出ていて、若かりし頃自分が関わっていたイベントの事がお二人の口からエピソードとして聞けるなんて、なんだか嬉しくなってしまいましたが、そのイベントでgroovision のカウントダウン映像があけて、TEI TOWA登場の瞬間、スピーカーの一角が崩れて、ギチギチのフロアのお客さんに直撃するという事件が起こり、我々スタッフは年越しどころではありませんでした。幸いにも(っていうと怒られますが)スピーカーが直撃したのが、20歳の時に、オープン初日のMETROに連れっていってくれた年上の女性で、今でも付き合いのある大親友だったので、大きな事件にならず済みました。

90年代の京都はホントに面白くて、METRO、DISCO HALL KYOTO、GARDEN、CONTAINER、COLLAGE、MUSHROOMと多様なハコが充実していたのはもちろんですが、KYOTO JAZZ MASSIVE沖野さん、MONDO GROSSO大沢さん、FPM田中さんと、CLUBというフィールドから、グローバルに活動するアーティストが、同じ時期に京都で活動していたというのが本当にすごい事だな〜と思いますし、自分自身この時期に京都の街で体感したことは色んな意味で糧となっていると思います。(この頃の京都のナイトカルチャーは、これより少し前に、東京から京都に移住してきたDJ白石哲さんの影響が少なからずあったんじゃないかと、個人的には思ったりしてますが。。。)ちなみにSMASH WESTの代表、南部さんがUK ACID JAZZのアーティストを招聘してLIVEをやっていたのもMETROでしたよね?

トークイベント終わり、同じくイベントを見に来られていたテクノアーティスト、サワサキヨシヒロさんと、御池通まで昔話をしながらブラブラ。20年以上前、DJでMETROに来ていたサワサキさんが、ベロベロに酔っ払ったあげく、朝方近くにMETROを出た階段に座りながら「お前らな、ツェッペリンとかちゃんと聞けよ!」ってお客さんに説教をしていた時代も見ているので、その時の事を思うとサワサキさんも穏やかな雰囲気になられました。

トークイベントの後は、ゲストに小西康陽さん、HALFBYを迎えての、京都CLUB METRO 30周年と、FPM田中知之氏メジャーデビュー25周年の合同パーティー。インタールード的に、Fantastic Plastic MachineのデビューアルバムのL’Aventure Fantastiqueをはさみつつ、当時の田中さんとの思い出や、ご自身の制作秘話を語りながら一曲ずつレコードをプレイ。小西さんの横で、恐縮している田中さんが、何とも微笑ましく「凄いもの見ちゃったな〜」って思った夜でした。

TAKE ME TO THE DISCO / Fantastic Plastic Machine

オリジナルアルバム「L’Aventure Fantastique」「LUXURY」リリース後の12インチ。それまでどちらかというと、イージーリスニング、ボッサ、ラウンジなど、FPMのルーツを感じるシネマティックなイメージで、いわゆる「打ってる」曲が、ご自身の曲ではあまりなかった印象だったのですが、TAKE ME TO THE DISCOを聞いて、かなりアッパーな直球4つ打ちだったので衝撃でした。(たしかリバーサイドレコードで購入した記憶が。。。PVもカッコいいです。)同じ時期にLUXURYのRemix「International Standard FPM LUXURY」が3枚同時発売されたり、人気DJ MIXシリーズ「STYLE」や、他のアーティストのRemix workもかなりこなされていたので、ホントに名実ともに人気DJとなられた時期ですね。

NO CONECTION B-JR (DJ440’s TOP BILLIN’ MIX) / HALFBY

この日のイベントでもDJとして出演していたHALFBY。この大ネタ使いの危険球スレスレなアゲソング(オリジナルかDJ440のRemixか忘れちゃいましたが)も小西さんか、HALFBY本人どちらかがプレイしていました。京都出身でMETROをベースに活動するということとでは,FPM直径の後輩的な存在のHALFBY。久しぶりに会いましたが、相変わらずの好青年っぷり。おそらく10年ぐらいはあってないと思うのですが、変わってなさすぎてちょっとびっくりしちゃいました。ちなみにMETROの林くんも相変わらずのイケメンっぷりで、全く変わっていませんでしたw

CAT WALK(FPM Remix) / Stonde Soul Picnic

私がマネージャーを務めていたバンドStoned Soul Picnic。この当時、FPMが出演しているイベントにブッキングしていただくことも多かったので現場ではかなりご一緒していました。でこちらは、1st アルバムでバンドの代表曲「CAT WALK」(ワイドナショーのブリッジでかかるサックスの曲です)を田中さんにRemixしていただいたバージョン。このRemixでバンドも知名度は格段に上がりました。当時めちゃくちゃ忙しかったと思いますが、Remixを快く引き受けて本当に感謝です。

↑こちらは再録のCAT WALK

ノンスモーキー山口のMIXCLOUD↓