VINYL日和見日記〜其の32
- 2023.04.04
- OSAKA
早いものでもう4月。今年はやっとお花見も通常パターンで行えそうなので、のんびりさくらを眺めながら良いなと思う今日このごろです。さて、ここの所このコラムでご紹介するレコードも年末年始の訃報に関連したものが多かったのですが、(先日もBobby Caldwellがなくなったばかり(T_T))今回は嬉しいニュースです!
なんとTHE STREET SLIDERSが22年ぶりに再結成!そして武道館でLIVEを行なうというじゃないですか!THE STREET SLIDERSは高校生時代にかなり聴き込んでいたアーティストでして、アルバムは1stの「SLIDER JOINT」から7thの「BAD INFLUENCE」まではコンプリート。が、お小遣い欲しさに中古盤屋へ二束三文で売ってしまった過去もあります(T_T)。オーセンティックなイメージのロックバンドでしたが、SOULやFUNK、REGGAEなども柔軟に取り入れた振り幅の広いアレンジで、パンク、メタルを主に聞いていた高校生には何だか新鮮な感じがしました。歌詞も独特の魅力があり、この時期にありがちな斜に構えて世間に馴染めない感じの高校生だった自分にとっては、HARRYのちょっと内省的な世界観の歌詞がとてもしっくりきたものでした。今思えば、そんなふりをしていただけで思春期特有のメンヘラな感じもしますが、でかいドラムセットのある先輩の家で、初めて買ったテレキャスのストラップを長くしてHARRYのギターの弾き方を真似たものです。あまりテレビにも出ないタイプのバンドでしたが、初めて「夜のヒットスタジオ」に出演していた際に、司会の古舘さんから「テレビの前のファンに一言」というフリに、HARRYが返した「ボリュ〜ムを上げてくださ〜い」というコメントにホント痺れました。バンドマンとしては120点の返しですね。
この40周年を記念してベストアルバムと、トリビュートアルバムもリリース。自分自身好きな曲が多いだけに、もっとトリビュートに入れてほしい曲もあり、ちょっと消化不良な気もするのですが、ALIのEASY ACTION、同じエピックだった、渡辺美里のSpecial Womenはおすすめです。ちなみにエレファントカシマシの「のら犬にさえなれない」は、まんまのカバー。これも最大限のリスペクトといった感じですかね。
1st アルバム「SLIDER JOINT」に収録の 曲。邦楽ROCKの中で好きな曲と聞かれたら多分コレを選びます。改めて聞いてみて「最後のコイン」や「最後のダンス」という、物事の終わりのイメージや、「空は晴れているのに雨が降っている」のような、10代のちぐはぐな心の内と外をうまく表すような描写に惹かれたんじゃないかなと思います。ちなみにこのアルバム収録の「BLOW THE NIGHT」「マスター・ベーション」「すれちがい」は、映画「BLOW THE NIGHT! 夜をぶっとばせ」にも使用されてます。いわゆる校内暴力で学校が荒れまくっていた時代の成就群像活劇。まあ、ここまで酷くは無かったですが近いものはありましたね。
「BLOW THE NIGHT! 夜をぶっとばせ」は2018年に初DVD化されてます
アルバム「天使たち」収録の5枚目のシングル。その当時ミュートマでめちゃくちゃかかっていました。蘭丸のエフェクターのかかったサイケな匂いのギター音と、気だるい感じのベースラインが、高校生の自分にはちょっとモダンでおしゃれに聞こえました。DJでかけたいなーと思うのですがなかなか機会のない曲です。
ノンスモーキー山口のMIXCLOUD↓