第71回 日本人のための第一次世界大戦史世界はなぜ戦争に突入したのか 板谷敏彦(著)

日本人のための第一次世界大戦史世界はなぜ戦争に突入したのか 板谷敏彦(著)
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すいません、音楽関係の本を紹介しなくって、でも世の中どんどんきな臭っていって、のんびり音楽を聴いているどころではないですよね。

音楽を聴くにしても世の中の仕組みがどうなっているかの基礎教養はつけとかないと、ローリング・ストーンズの名曲「ギミー・シェルター」のような曲書けないです。

“レイプ、殺人、すべてたった一発の銃声から始まる

 戦争、子供たちよ、すべて一発の銃声から始まるんだ

逃げ場所をくれ、さもないと俺は消えてなくなってしまう“

        「ギミー・シェルター」

ストーンズが頂点の時代の曲です。この頃のキース・リチャードの録音方法にザ・スミスのジョニー・マーは影響を受けて、『ザ・クイーン・イズ・デッド』などストーンズに匹敵する素晴らしいアルバムを作っています。本当にギスギスして、両者ともブリティッシュ音楽の至宝です。

なぜこんな世の中になってしまったのですかね。

こんな世の中だからこんな名曲が生まれるんですけどね、なんてね、こんなこといっちゃいけないですよね。

「ギミー・シェルター」がどうやって生まれたかというと、キース・リチャーズの恋人アニタ・パレンバーグがミック・ジャガーと映画で共演することになって、二人が出来ちゃったらどうしようという思いから生まれた曲なんです。”逃げ場所をくれ、さもないと俺は消えてなくなってしまう”ってフレーズはまさにそんな感じですよね。

ミックはそこにバック・シンガーの人に「なんじゃこの歌詞は気持ち悪い」と思われた“レイプ、殺人、すべてたった一発の銃声から始まる”んだというフレーズを入れ、時代の曲としたのです。

キースはバンド仲間を信じていないのかと笑ってしまいます。ミック・ジャガーはそんなことする奴って思われていたんでしょうね。バンド関係にヒビがはいろうとやるときはやってしまう奴。キースの場合はブライアン・ジョーンズにDVされているアニタをみかねて、ブライアンから奪ったという男気を感じますが。でもこれでバンド関係悪くなると思わなかったんですかね。なんとなくギスギスしているのって、ラブ・アンド・ピースが始まる前の話だからです。ジョージ・ハリソンとエリック・クラプトンのパティをめぐる問題はNTRから始まっているような気がします。俺の彼女と寝てくれないかな、そうしたら、俺お前の彼女と寝れるからみたいな。ラブ・アンド・ピースよりスワッピングですね。

フリー・セックスの時代になっても、バンド間の恋問題がいつもたいへんなことになっています。でもフリートウッド・マックみたいにメンバー全員元恋人同士、しかも全員破局しているような泥沼の中で作られたの『噂』が、70年代ロックの金字塔になるのですから、今考えると笑ってしまいます。

ヒッピー・バンドのザ・ヤング・ブラッズはこんな歌を歌ってました。

“みんな

兄弟にスマイル

みんな一緒に

隣人を愛するんだ

いますぐ”

 「ゲット・トゥゲザー」

笑うしょ、こんなヒッピーくさい歌、パンクだった僕はこの歌聴いて笑ってました。

僕がパンクだった頃、まだロックの世界にはヒッピーみたいなのがたくさんいて、「お前の言うことはよく分かる、でもラブだよ」みたいなことを言っている人がたくさんいました。今でいうどっちもどっち派みたいな人らですね。

僕はそういう人らの話を聴いてこいつらロックちゃうと思ってました。

そこにパンクはお前らクソだと登場したのはかっこよかったのです。

そんなパンクにもバズコックスの「ショット・バイ・ボース・サイズ」みたいに、右からも左からも攻撃されているねん、という歌が出てきたわけですが。

しかし、ぼくらどうやって生きていったら、いいんでしょう。というわけで、今の諸悪の根源である第一次世界大戦というのはなんだということを勉強するため『日本人のための第一次世界大戦史』しております。この本を読んで、今の世の中がこの時代と同じだということを身に染みています。

民族主義者にオーストリア=ハンガリー帝国の皇帝フランツ・フェルディナントが暗殺されて、なんで世界大戦になるのって、本当に笑ってしまうんですけどね。本当は笑っちゃいけけないんですけど、今の世の中見てたら笑うしかないすよ。

この時代は本当に人の命が安かったんでしょうね。人が一人死んでも皇帝が100万くらい渡して終わりみたいな感じだったんでしょうね。第一次世界大戦の時のイギリスだと、戦争に行ったらモテるかなくらいの気分で志願したりしてたんですよね。行かないとパブなんかで、お前男じゃないとイジメられる、街では女性から無視されるみたいな。今は先進国の人間は誰も行かないのでしょう。そんな中軍隊に入って、国を守ろうと頑張って下さっている方たちには本当に頭が上がりません。アメリカが世界の警察をやめる理由はこれでしょう。もう人が集まらない。ハイテク技術を使って少ない人数でやろうとしているけど、まだそこまで追いついていない。

中国の台湾侵攻は2027年って言われてますけど、兵隊の数で世界最大規模を誇る中国ですが、台湾侵攻のために60万人とかの軍人集めることは出来ないから、やれないでしょう。上陸作戦の時なんて、上陸する方がほとんど殺されるってみんな知ってますからね。成功するとは思えない。陸続きのウクライナでもロシアがあんだけ苦戦したんですから、上陸作戦がうまくいくとは思えない。お手本となるのは沖縄戦なんでしょうけど、アメリカが考えたのは沖縄を焼き尽くしていく焦土作戦ですからね。同じ人種の台湾にそんなこと出来ないでしょう。しかし、アメリカ気が狂ってましたよね。日本人を火炎放射器で焼き尽くし、サリンなどの化学兵器を使い、原爆を落として、東京に向かおうとしていたのだから。とんでもないですよ。

子供の頃バカにしていたザ・ヤング・ブラッズの“隣人を愛するんだ”って歌うしかないすよ。ネトウヨがお花畑ってバカにするすけど、世界中お花畑でやっていくしか仕方がないすよ。

第一次世界大戦もどうやって終わったかというと、ドイツの兵隊がこんなクソみたいな戦争やってられるかとどんどん脱走兵が増えて、戦えなくなったからです。

早く世界中の人たちがお金持ちになって、戦って死ぬなんて馬鹿げたことだと思えるようにしていかないと、でもちょっとずつだけどそうなっていってますよね。世界中の国が少子化に悩むようになった時には戦争はなくなるんでしょうね。それがいつかといいますと世界の人口が減り出すのは、ワシントン大学の予想では2064年に97億人をピークに減少すると予想してます。 2064年までに大きな戦争がなければ、人類は生き延びれるような気がします。どうなるんですかね。