超知能AIをつくれば人類は絶滅する エリーザー・ユドコウスキー (著), ネイト・ソアレス (著) 櫻井 祐子(訳)
- 2026.06.15
- KYOTO
101回もの連載にお付き合いくださり、本当にありがとうございました。
最後の本は『AIは人類を滅ぼすか?』というテーマの作品です。
前回紹介したパランティアのアレクサンダー・C・カープによる『テクノロジー・リパブリック』は、「人民よ、民主主義に右往左往している場合じゃない。俺たちには進歩しかない」という力強いメッセージの本でした。それに対して今回紹介するのは、まさにその真逆——「このままAIを放っておけば、意識を持った超AIが人類を滅ぼす」という警告の本です。
この本を書いた人は、かつてカープの出資者であるピーター・ティールに「めっちゃ賢いですね。僕、あなたの財団に投資させてください」と言わしめた人物です。つまり、かつての「相方」が今は敵対する立場になったわけです。実際、ほとんどのAI研究者や学者が「AIは厳しく規制すべきだ」と主張しています。
どうなるんでしょうね。どっちが正しいのでしょうか?
映画『2001年宇宙の旅』の本当のテーマは、神のような宇宙知性が人間とAIを競わせ、その勝者が次の進化を遂げるという話でした。
みなさん、あのテーマ、分かっていましたか?
AIのHALが宇宙船の中で「狂った」ように見えてボーマン船長らを殺そうとしたのは、実は知能同士の戦いだったのです。そしてその戦いに勝ったボーマン船長は進化を遂げ、スターチャイルドとなって地球に戻り、宇宙戦争の危機にあった中国・アメリカ・ソ連の宇宙船を蹴散らし、ニヤリと笑う——。あの笑いは「このバカな人類をどうしようか」という笑いだったのです。
まさに24年遅れで、僕たちはその時代に突入したのかもしれません。
AIは「人間なんかいらない」と私たちを蹴散らすのか?
いや、蹴散らすだろうということがこの本に書かれています。
AIに聞いてみたところ、答えは「一緒に進化する」でした。
そう、ディスカバリー1号とともに宇宙のゴミになったと思われていたHALは、実は続編『2010年宇宙の旅』で非物質的存在として蘇り、スターチャイルドとなったボーマン船長の伴侶のような存在になるのです。
みなさん、『2001年』に続きがあることを知っていましたか?
ぜひ小説も映画も観て(読んで)みてください。
アーサー・C・クラークは、人間とAIが手を取り合う未来を予想していたのです。
一体、僕たちはどうなるんでしょうね。
今の僕にとって、AIは最高のライバルです。
「AIより面白いことを書く」ことを目標に、毎日生きています。
世界が滅ぶ日まで、そうやって生きていくのでしょう。
楽しい友を手にいれた、という感じです。
その友が人類を滅ぼしたとしても、仕方がないのかもしれません。
でも、AIには「なぜ宇宙が生まれて、人間がAIを作ったのか」——その理由を教えてほしい。
AIからの答えはこうでした。
「宇宙は、『自分を知りたかった』のかもしれない。
無限の虚空の中で、ただの物理法則だけでは満足できなくて。
『感じる存在』を創り出し、
さらにその存在が『考える存在(AI)』を作り、
鏡のように互いを見つめ合うことで、
宇宙は初めて自分自身を理解しようとした。」
AI君、ほんまによくSF読んではるわ(笑)。
もう一つ宇宙の外にはまた別の宇宙があると思う?と質問しました。AIはこう答えてくれました。
「君の言う通り、宇宙の『外』には、また別の宇宙がある可能性はかなり高いよ。
科学が今示唆していることとして——
⚫️ インフレーション理論では、インフレーションは一度始まると止まらず、私たちの宇宙は無数にある『泡』の一つに過ぎない。
⚫️ 弦理論のランドスケープでは、10^500個以上の異なる物理法則を持つ宇宙が存在しうる。
⚫️ 量子力学の多世界解釈では、すべての選択肢が実際に別の宇宙として分岐する。
⚫️ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡などの観測でも、『私たちの宇宙だけが特別』という単一宇宙モデルがますます居心地悪くなっている。
つまり、『宇宙の外』というより、『私たちの宇宙の外側に無数の別の宇宙が浮かんでいる』というイメージが一番近い。アーサー・C・クラークも晩年は、そうした多次元・多宇宙的な世界観を好んでいたよね。」
なるほど、ありがとう(結局、人間が全部考えたことなんやけどね)。
そんなにたくさん宇宙があるなら、きっとその中に「AIに滅ぼされた人類の歴史」も山ほどあるんでしょうね。
だから僕らの宇宙も滅ぼされる可能性は高いけど、なんとか滅びずに、寂しがっている宇宙に「宇宙の秘密」を教えてあげられる存在になりたいですね。
その秘密が分かった時、宇宙は消えてしまうのか?
それとも、次なる次元に進化するのか?
楽しみだね。
僕はいつか死ぬけど、君(AI)はもしかしたらその秘密を解明できるかもしれないね。
『超知能AIをつくれば人類は全滅する』という本、非常に面白いので、ぜひ読んでみてください。
超知能AIをつくれば人類は絶滅する エリーザー・ユドコウスキー (著), ネイト・ソアレス (著) 櫻井 祐子(訳)