第69回「ステイト・オブ・テラー 」 ヒラリー・クリントン(著)ルーイーズ・ペニー(著)その他

ステイト・オブ・テラー ヒラリー・クリントン(著)ルーイーズ・ペニー(著)その他
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一年前くらいの古い本なのですが、アメリカ大統領選挙が近づいてきたので。

この本、選挙とは関係なく、国際政治スリラーです。この本の原案&顧問がなんと元国務長官(日本でいうと外務大臣ですね)、そして、もし選挙人数ではなく、投票数で選ばれていたらアメリカ初の女性大統領になっていたヒラリーなのです。

そんな本あるのびっくりでしょ。

ヒラリー、ミステリー好きなのです。

元国務長官が書くすごい本なんですけど、あまり誰も話題にしないので、話題にしとこうかなと。

なんでこんなすごい本があまり話題になっていないかというと、リアル過ぎるからだと思います。

本当に今の状況をそのまま語っているような気がします。

ウクライナ戦争の原因もこれを読めば分かる感じなのです。

でもこういうことを語れば、右からも左からも叩かれる要素が満載なので、誰もSNSとかで、そういう微妙な問題にリアルな批評を書いてないのが、話題にならない原因かと思います。こういうのを書くと気が狂った奴が色々言ってくるから、めんどくさいから政治の話はSNS上ではやめておこうとみんな思っていっているのだと思います。

まさに酒の席で政治と宗教の話をするなって言われていた100年前と一緒で笑ってしまいいます。

この本、すごいトランプをディスってます。諸悪の根源はトランプだという感じです。

僕もそう思います。トランプとヒラリーどっちの票入れるって、普通常識的に考えてヒラリーだと思うのです。

こんなこと書くと、ヒラリーなんかウォール・ストリートの操り人形だという声が聞こえてきそうですけど。

そうかもしれないですけど、トランプの方というか、共和党の方がウォール・ストリートの操り人形なんですけどね。で、悪い奴はトランプの方がうまく使えると思う、そう見るのが普通だと思うのですが。

民主党と共和党、普通に考えて民主党の方が貧しい人のための政党、共和党がお金持ちを優遇する政党だと思うのです。

いや、違うって声が聞こえてきそうですけど、何度もいいますが、普通はそう見えます。

こういうことを言うと「お前は分かってない、実は影の政府が……」

なんて話になっていくのです。

日本で言うと、維新はやっぱりお金持ちのための政党で、立憲とか共産党とかが貧しい人に優しい政党だと思うのです。こんなこと書くと「いやー違う」っていう人が半分くらいいます。これが問題だと思うのです。僕は、立憲は頼らないから、自民党の中で、金持ち派と貧しい人派がケンケンガクガクやるのが一番いいのじゃないかと思ってます。そうすると自民党の独裁政権になるから、危険なんですけどね。でも日本の戦後はそうやってやってきたのです。それがよかったどうかは置いといて、そういう状況に社会党、共産党が首輪をつけて、なんとかうまくやってきたのかなと。今は公明党や立憲、そしていまも共産党がその役割をしているのだと思います。維新にその役割をやらせたらヤバいっしょ。

自分の正直な感想は、AIに任したらいいんじゃないのって派ですけどね。ちゃんとマクロ経済の理論の通りやれば、デフレ脱却なんか5年で抜け出せるのにって思っている人間なので。所得を2倍にすることなんか簡単ですよ。欧米はそうやってやったんですからね。そのかわり格差は広がり、インフレ率は高くなるんですけど。

今度の選挙ではまたトランプが勝ちそうです。もしくは民主党だとバイデンではなく、なんと故ケネディ大統領の甥っ子ロバート・ケネディが大統領になるかもという噂が流れています。本当か?もしトランプ対ロバート・ケネディの対決となるとトンデモ対トンデモになるわけです。この二人右と左で意見が正反対なんですけど、この二人が信じているのはどちらもアメリカにはディープ・スロート(影の政府)がいるというのです。こんなユー・チューバーみたいなのが大統領になって大丈夫か!一人は一回なっているんですけど。で、この本はそんなユー・チューバーみたいなのが大統領になったから、大変なことになったということを元国務長官のヒラリーが書いているわけです。

トランプがイランとの核合意離脱し、アフガニスタン撤退によって、アメリカにダーティー・ボンブ(テロリストが作った核爆弾のことですね。北朝鮮みたいにテロリストはミサイルの実験は出来ないので、核の時限爆弾を作るしか出来ないのです)が仕込まれるという話です。ダーティー・ボンブなんて絶対作られないと思いますけどね。そんなに簡単に核兵器作れないす。だからロシアがロシア・マフィアを作って核爆弾の情報を売っているっていうプロットがあるんですけど。ヒラリー大丈夫か!って思うんですけど、この本、ヒラリーが国務長官時代に3回ショックで起きた夢の話の一つだそうです。あとの2個はどんな話やねん。一個は突然北朝鮮がミサイル打つ、中国が台湾に侵攻、こんなのやるの半年くらい前に分かるやろ。ヒラリーに大丈夫か!でもね、今回のウクライナ戦争で、いつのまにかロシアがワグネルという民兵組織を認めてたりしてるし、世界は大丈夫かと思うわけです。アメリカもブラック・ウォーターという民間軍事組織ありました。イラク戦争でめっちゃ儲けたが、二ソール広場の虐殺を起こし、信用落として、現在は2度改名したあとトリプル・キャノピーに国買収、合併しました。責任はどうなるの????国家が民兵組織認めるって、この人たちが戦争犯罪してると(してるけど)国家はどう責任とるのでしょう。とらないってことですね。日本もそうなんですけど、慰安婦問題など、民間がやったことだからということで国家は逃げようとするわけですけど、あの頃の日本は国家総動員法で全員が国家のために働かされていたわけで、それで民間の失敗を国家は知らんとは言えないでしょう。

国家よりも上の存在である中国の共産党の存在はこれからどうなっていくんですかね。面白いことばかりですね。

この本は中国のことに関しては触れられてないですけど、アメリカ、ロシアがどうなっていくのかを予想するには面白い本だと思います。